六月の終わりが近づくころ、神社の境内に大きな輪が立てられているのを見かけることがあります。青々とした草で作られた輪で、これを茅の輪と呼びます。テレビの季節ニュースなどで、人々が輪をくぐっている様子をご覧になった方も多いでしょう。
ただ、実際に神社へ行こうと思うと、少し迷うものです。「どちら回りだっただろうか」「何回くぐるのか」「前の人と違う動きをしたら失礼にならないか」。こうした不安は、初めての方ほど自然に出てきます。
結論から申しますと、茅の輪くぐりの基本は、正面で一礼し、左回り、右回り、左回りの順に、八の字を描くように三度くぐり、最後に社殿へ進んで参拝するという流れです。ただし、神社によって案内や作法が異なることがありますので、現地の掲示や神職の案内があれば、それに従うのがいちばん丁寧です。
この記事では、夏越の祓とは何か、茅の輪にはどのような意味があるのか、実際にはどの順番でくぐればよいのかを、暮らしの雑学として分かりやすく整理します。日本の年中行事を大切に受け止めるための実用的な案内としてお読みください。

夏越の祓とは何か
夏越の祓は「なごしのはらえ」と読みます。大祓という神事のうち、六月の終わりに行われるものを夏越の祓、十二月の終わりに行われるものを年越の祓と呼ぶことがあります。
大祓は、日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに身についた穢れや災いを祓い、心身を清める意味を持つ年中行事です。六月の夏越の祓は、一年の前半を無事に過ごせたことに感謝し、後半の半年を健やかに迎えるための節目として受け継がれてきました。
ここでいう「穢れ」は、単に汚れているという意味だけではありません。疲れ、気の緩み、心のよどみ、知らずに重ねた過ちなど、暮らしの中で積もっていくものを広く表す言葉として考えると分かりやすいでしょう。半年に一度、立ち止まって気持ちを整える行事と見れば、現代の私たちにもなじみやすいものです。
神社本庁の説明でも、大祓は日本人の伝統的な考え方に基づき、清らかな気持ちで日々を過ごすために心身の穢れや災厄の原因となる罪や過ちを祓い清めるものとされています。また、六月の大祓は夏越の祓、十二月の大祓は年越の祓とも呼ばれます。
この行事でよく知られているのが、茅の輪くぐりです。茅や藁などで作られた大きな輪をくぐることで、無病息災や厄除けを願う風習です。多くの神社では、六月下旬から六月三十日前後にかけて境内に茅の輪が設けられますが、設置期間やくぐれる時間帯は神社によって異なります。
茅の輪とは何か
茅の輪の「茅」は、かや、ちがや、すすきなどの草を指す言葉として使われます。神社によって材料や作り方に違いはありますが、見た目としては大人がくぐれるほどの大きな円形の輪です。
茅の輪は、ただの飾りではありません。輪をくぐるという所作には、心身を清め、災いを遠ざけ、これからの暮らしを健やかに過ごせるよう願う意味があります。神社本庁の公式説明でも、神社によっては茅や藁を束ねた茅の輪を神前に立て、三回くぐって穢れや災い、罪を祓い清めるとされています。
茅の輪くぐりの由来としては、蘇民将来の故事が語られることがあります。須佐之男命にまつわる伝承の中で、茅の輪が災厄を免れる印として登場するというものです。細かな伝承の内容は神社や地域によって説明の仕方が異なりますが、災いを避け、無事を願うという根本の意味は共通しています。
大切なのは、由来の細部を暗記することよりも、茅の輪が「半年を区切り、身を清め、次の半年を大切に過ごそうとするための象徴」であると理解することです。暮らしの中で季節の節目を意識するだけでも、行事の意味はずいぶん受け取りやすくなります。
茅の輪のくぐり方の基本
茅の輪くぐりの作法で、もっとも多く見られる基本の流れは次の通りです。
- 茅の輪の正面で一礼する
- 茅の輪をくぐり、左へ回って正面に戻る
- 正面で一礼し、茅の輪をくぐり、右へ回って正面に戻る
- 正面で一礼し、もう一度茅の輪をくぐり、左へ回って正面に戻る
- 最後に正面で一礼し、茅の輪をくぐって社殿へ進み、参拝する
言葉で書くと少し複雑に見えますが、覚え方は簡単です。「左、右、左」と覚えておけば、まず大きく外すことはありません。茅の輪を中心に八の字を描くように進む、と考えると動きがつかみやすくなります。
東京都内の神社の公式案内でも、正面で一礼して左へ回り、次に右へ回り、再び左へ回り、最後に社殿へ進む流れが紹介されています。また、日枝神社の案内でも、左回り、右回り、左回りと八の字を書くように三度くぐって進むと説明されています。
初めての方が迷いやすいのは、最初にどちらへ回るかです。テレビや写真で見た記憶があっても、いざ現地に立つと左右が分からなくなることがあります。その場合は、神社の掲示を確認するか、前の人の動きを落ち着いて見てから進めば大丈夫です。

実際の参拝前に知っておきたい流れ
茅の輪くぐりだけを単独の動作として見ると、少し形式的に感じるかもしれません。けれども、神社参拝全体の流れの中に置いてみると、自然に理解できます。
まず、鳥居をくぐる前に軽く一礼します。参道の中央は神様の通り道と考えられることがあるため、できれば端を歩くと丁寧です。手水舎があれば、手と口を清めます。最近は衛生上の理由や神社の事情で手水の形式が変わっていることもありますので、現地の案内に合わせましょう。
その後、茅の輪の前に進みます。混雑している場合は、列の流れに従います。茅の輪の前で長く立ち止まって写真を撮ったり、後ろの人を待たせたりするのは避けた方がよいでしょう。作法を確認するのは大切ですが、周囲への配慮もまた参拝の作法の一部です。
茅の輪を左、右、左とくぐったら、最後にそのまま社殿へ進みます。拝殿の前では、一般的な神社参拝と同じく、賽銭を納め、鈴があれば鳴らし、二拝二拍手一拝で参拝する神社が多く見られます。ただし、参拝作法も神社によって異なる場合があります。掲示があれば、それに従ってください。
ここで大切なのは、作法を正確にこなすことだけに気を取られないことです。茅の輪くぐりは、半年を振り返り、これからの暮らしを整えるための所作です。左右を間違えないことも大事ですが、それ以上に、静かな気持ちで臨むことを大切にしたいものです。
唱え詞は必ず唱えなければならないのか
茅の輪くぐりでは、唱え詞を唱えながらくぐると紹介されることがあります。よく知られているものに、次の歌があります。
水無月の 夏越の祓する人は 千歳の命 延ぶというなり
この歌は、夏越の祓をする人は長く命が延びるとされる、という意味合いで紹介されることが多いものです。神社本庁の公式説明でも、夏越の大祓ではこの歌を唱えることが記されています。
ただし、初めて参拝する方が、唱え詞を完全に覚えていなければならないわけではありません。神社によっては、茅の輪の近くに唱え詞を掲示していることがあります。その場合は、掲示を見ながら静かに唱えてもよいでしょう。唱えられない場合でも、心の中で「半年の無事に感謝し、これからも健やかに過ごせますように」と願うだけでも、行事の意味は十分に受け止められます。
無理に大きな声で唱える必要もありません。周囲の雰囲気に合わせ、静かに口にする、または心の中で唱える程度でよいでしょう。伝統行事では、形と心の両方が大切です。形を知ることは敬意につながりますが、覚えていないからといって、あわてる必要はありません。
神社によって作法が違うことがある
茅の輪くぐりについて調べると、「これが正式です」と断定的に書かれた説明を見かけることがあります。けれども、実際には神社によって案内が少し異なることがあります。
たとえば、正面で毎回一礼する神社もあれば、八の字に三度続けてくぐる形で案内している神社もあります。唱え詞を掲示しているところもあれば、特に唱え詞を求めないところもあります。茅の輪が設置される場所も、本殿前、鳥居付近、境内の広場などさまざまです。
また、混雑時には、すべての人が正式な手順でくぐると境内が混乱する場合もあります。神社によっては、混雑状況や設置場所に応じて簡略な流れにしていることもあります。公式案内の中には、正式なくぐり方ができなくても、茅の輪をくぐること自体にお祓いの意味があるため心配しすぎる必要はない、と説明している神社もあります。
最も避けたいのは、覚えた作法だけを絶対視して、現地の案内や周囲の流れを無視してしまうことです。茅の輪くぐりは、伝統を大切にする行事ですから、訪れた神社のやり方を尊重する姿勢もまた大切です。

茅の輪くぐりで迷いやすいポイント
初めて茅の輪をくぐる方が迷いやすい点を、いくつか整理しておきます。
最初は左回りか右回りか
一般的な作法では、最初は左回りです。茅の輪をくぐったあと、左側へ進み、輪の外側を回って正面に戻ります。その次に右回り、最後にもう一度左回りです。「左、右、左」と声に出さずに心の中で覚えておくとよいでしょう。
何回くぐるのか
基本は三回です。左回り、右回り、左回りで三度くぐり、最後にもう一度くぐって社殿へ進む形として案内されることもあります。数え方に迷う場合は、現地の図解を見るのが確実です。
足はどちらから出すのか
細かい作法として、左回りのときは左足から、右回りのときは右足からと説明されることがあります。ただし、すべての神社で足の出し方まで厳密に求められるわけではありません。初めての方は、まず「左、右、左」の大きな流れを押さえることを優先するとよいでしょう。
唱え詞を忘れたらどうするか
唱え詞を忘れても、失礼だと決めつける必要はありません。掲示があれば読む、分からなければ心の中で感謝と祈りを込める。それで十分に落ち着いた参拝になります。むしろ、スマートフォンで調べながら輪の前で長く立ち止まる方が、混雑時には周囲の迷惑になることがあります。
写真を撮ってもよいのか
写真撮影は神社によって考え方が異なります。境内の撮影を許可しているところもあれば、神事中や社殿付近の撮影を控えるよう案内しているところもあります。撮影禁止の表示がある場合は必ず従いましょう。撮影できる場合でも、人の顔が大きく写り込まないよう配慮し、参拝の妨げにならないようにすることが大切です。
茅の輪くぐりに行く前の準備
茅の輪くぐりは、特別な持ち物がなければ参加できない行事ではありません。多くの場合、普段の神社参拝と同じように訪れることができます。ただし、少し準備しておくと、当日落ち着いて過ごせます。
まず確認したいのは、茅の輪の設置期間です。六月三十日の夏越の祓当日だけでなく、その前後に設置される神社もあります。一方で、神事の時間帯にはくぐれない場合や、参列者の動線が決まっている場合もあります。行く予定の神社が公式サイトや掲示で案内を出していれば、事前に見ておくと安心です。
服装は、極端に派手すぎたり、境内で動きにくかったりするものでなければ、普段着で差し支えないことが多いでしょう。ただし、輪をくぐるため、長すぎる裾や引っかかりやすい荷物には注意が必要です。雨の日は足元が滑りやすくなるため、歩きやすい靴を選ぶとよいでしょう。
また、六月末は暑さが増す時期です。混雑する神社では、列に並ぶこともあります。水分補給、日差し対策、無理のない時間帯選びも大切です。伝統行事を大切にすることと、体調を守ることは矛盾しません。体調が悪いときは無理をせず、別の日に参拝できるか確認してもよいでしょう。
当日の心構え
茅の輪くぐりに行くとき、作法を覚えることはもちろん大切です。しかし、それ以上に大事なのは、伝統を大切にする心構えです。
宗教的な意味を深く理解していなくても、長く受け継がれてきた行事に敬意を払うことはできます。境内では大きな声で騒がない、列を乱さない、茅の輪に触れて傷めない、写真撮影に夢中になりすぎない。こうした基本的なふるまいが、結果としていちばん丁寧な作法になります。
茅の輪は、多くの人がくぐるものです。草で作られているため、強く引っぱったり、手でむしったりするのは避けましょう。小さなお子さんと一緒に参拝する場合も、輪にぶら下がらないよう声をかけるとよいでしょう。
また、前の人と動きが違って見えても、慌てる必要はありません。神社の案内があればそれに従い、分からなければ周囲の流れを見て、静かに進めばよいのです。作法は、人を緊張させるためのものではなく、心を整えるためのものです。

茅の輪くぐりの作法を簡単に覚える方法
茅の輪くぐりの作法を一度で覚えるのは、案外むずかしいものです。そこで、次のように短く整理しておくと便利です。
「正面で礼、左、右、左、そして参拝」
この一文だけ覚えておけば、現地で掲示を見たときにも理解しやすくなります。細かな唱え詞や足の運びまで完璧に覚えようとすると、かえって緊張してしまいます。まずは大きな流れを押さえ、あとは神社の案内に従う。このくらいの気持ちでよいでしょう。
もう少し丁寧に覚えたい方は、頭の中で八の字を思い浮かべると分かりやすくなります。輪をくぐって左へ回り、正面に戻る。次に右へ回り、正面に戻る。最後にもう一度左へ回る。これで八の字の形になります。
左右を間違えそうな方は、参拝前に神社の掲示を一度確認し、列に並びながら心の中で「左、右、左」と繰り返すだけで十分です。人前で完璧に見せるためではなく、自分の気持ちを整えるための所作だと考えると、落ち着いて進めます。
作法を間違えたら失礼になるのか
初めての方にとって、いちばん気になるのは「間違えたら失礼ではないか」という点かもしれません。
たしかに、伝統行事には受け継がれてきた形があります。できる範囲で作法を知り、その通りに行うことは敬意の表れです。しかし、作法を少し間違えたからといって、すぐに失礼だと考える必要はありません。
大切なのは、ふざけた態度で行わないこと、神社や周囲の人に迷惑をかけないこと、現地の案内を尊重することです。左右を一瞬迷った、唱え詞を覚えていなかった、足の出し方まで意識できなかった。その程度であれば、落ち着いて参拝を続ければよいでしょう。
むしろ、間違いを恐れすぎて、神社に行くこと自体をためらってしまうのは惜しいことです。茅の輪くぐりは、日本の季節行事に触れるよい機会です。初めてなら、初めてなりに、掲示を読み、周囲に配慮し、静かにくぐる。それだけで十分に意味のある時間になります。
夏越の祓と現代の暮らし
現代の暮らしでは、半年という区切りを意識する機会が少なくなりました。仕事や家庭の予定に追われていると、気づけば一年の半分が過ぎていた、ということもあるでしょう。
夏越の祓は、そうした日々の中で「ここで一度、身も心も整えよう」と思わせてくれる行事です。六月三十日前後という時期も、ちょうど一年の折り返しにあたります。新年に立てた目標を見直す、疲れをためていないか振り返る、家族の健康を願う。そうした静かな時間を持つきっかけにもなります。
茅の輪をくぐることは、特別な人だけの行為ではありません。地域の神社に足を運び、昔から続く行事に触れることで、季節の移ろいや地域の文化を感じることができます。宗教的な知識が深くなくても、伝統を大切にする気持ちがあれば、十分に意味のある参拝になるでしょう。
また、こうした行事を知っておくと、家族や職場で話題になったときにも自然に説明できます。「左、右、左でくぐるんですよ」「神社によって案内が違うこともありますよ」と一言添えられるだけで、日本の年中行事を身近に感じてもらえるかもしれません。
茅の輪くぐりに向いている人、注意したい人
茅の輪くぐりは、多くの方にとって気軽に参加しやすい行事です。特に、季節の節目を大切にしたい方、日本の伝統行事を暮らしの中で感じたい方、半年を振り返る機会を持ちたい方には向いています。
一方で、混雑が苦手な方や、暑さに弱い方は、日時をよく選んだ方がよいでしょう。六月末の神社は、地域によっては蒸し暑く、夕方でも人が多いことがあります。神事の直前直後は混み合う場合もありますので、公式案内で時間帯を確認することをおすすめします。
小さなお子さんや高齢の家族と一緒に行く場合は、列の長さ、足元、天候に注意しましょう。茅の輪の周辺は人の流れが集中しやすく、雨上がりには滑りやすいこともあります。無理に正式な手順をすべて行おうとせず、体調と安全を優先する判断も大切です。
また、観光目的で訪れる場合でも、神社は信仰の場であることを忘れないようにしたいものです。写真映えだけを目的に茅の輪の前で長くポーズを取る、輪に触れて形を崩す、神事中に大声で話すといった行為は控えましょう。
よくある質問

茅の輪くぐりはいつ行けばよいですか
多くは六月三十日前後の夏越の祓に合わせて行われます。ただし、茅の輪の設置期間は神社によって異なります。数日前から設置される場合もあれば、当日の神事に合わせてくぐる場合もあります。行く予定の神社の公式案内を確認するのが確実です。
一人で行ってもよいですか
もちろん一人で参拝しても差し支えありません。茅の輪くぐりは、家族や友人と行く方もいますが、一人で静かに参拝する方も多くいます。周囲の流れに従い、落ち着いて進めば問題ありません。
喪中でも茅の輪くぐりに行ってよいですか
喪中や忌中の考え方は地域や家庭、神社によって受け止め方が異なることがあります。気になる場合は、参拝予定の神社に確認するのがよいでしょう。無理に自己判断せず、家族の考え方も尊重すると安心です。
茅の輪をくぐるだけで帰ってもよいですか
茅の輪をくぐったあとは、社殿へ進んで参拝する流れが一般的です。時間が許すなら、最後にきちんとお参りをして帰る方が丁寧です。茅の輪だけを目的にするのではなく、神社参拝の一部として考えると自然です。
子どもにも作法を教えた方がよいですか
難しい言葉で説明する必要はありません。「左、右、左とくぐって、最後にお参りするんだよ」「みんなが使う輪だから大切にしようね」と伝えるだけでも十分です。伝統行事は、完璧に覚えさせるより、静かに大切にする雰囲気を伝えることが大切です。
茅の輪は触ってもよいですか
くぐるときに体や荷物が軽く触れる程度は避けられないこともありますが、故意に引っぱったり、草を抜いたり、記念に持ち帰ったりするのは控えましょう。茅の輪は多くの参拝者がくぐる神社の設えです。大切に扱うことが作法につながります。
まとめ:茅の輪くぐりは、作法と敬意を知れば安心して参拝できる
茅の輪くぐりの基本は、正面で一礼し、左回り、右回り、左回りの順に三度くぐり、最後に社殿へ進んで参拝する流れです。覚え方は「左、右、左」。これだけでも、初めての方には大きな安心材料になります。
ただし、神社によって作法や案内は少しずつ異なります。現地に掲示がある場合は、その神社の案内を優先しましょう。唱え詞を覚えていなくても、左右を一瞬迷っても、落ち着いて敬意をもって参拝すれば大きな問題ではありません。
夏越の祓は、一年の前半を振り返り、後半を健やかに過ごすための節目です。宗教的な知識を細かく知らなくても、日本の伝統を大切に受け止める気持ちがあれば、茅の輪くぐりは暮らしの中に静かな区切りを与えてくれます。
六月の終わり、神社で茅の輪を見かけたら、少し足を止めてみてください。作法を知ってくぐるその一歩は、昔から続く季節の営みに触れる、穏やかな時間になるはずです。

